本研究は、申請者らが真に大腸がん細胞で特異的に高発現する腫瘍マーカー候補分子の1つとして見出した、TMEM180のがん細胞における分子機能解明を目的としている。 令和3年度は、令和2年度に投稿していた「TMEM180は代謝を通じて大腸がん細胞の増殖に寄与していること」「一酸化窒素生合成系に関わる遺伝子群に変動があることが見いだされ、NOS2やNOS3、PDE2AやPDE5AがTMEM180ノックダウン細胞で有意に低下していること」に関する論文の追加実験が新型コロナウイルスの影響により遅れていたため、1年研究期間を延長して対応を行った。 得られた実験結果は、"TMEM180 contributes to SW480 human colorectal cancer cell proliferation through intra-cellular metabolic pathways"というタイトルでTranslational Oncology誌に受理された。
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