本研究は、大腸がん細胞で高発現する機能未知の新奇トランスポーターTMEM180の分子機能解明を目的としている。TMEM180のトポロジーに着目した解析を進め、ループと予想される部位にタグを挿入した改変TMEM180を複数作製、それぞれHEK293T細胞での一過性発現を行い、膜透過処理の有無を組み合わせた細胞免疫染色を行うことで、タグを挿入したループ部分が膜のどちら側に存在するかを決定、12回膜貫通型タンパク質であることを証明した。TMEM180遺伝子発現を抑制した大腸がん細胞株SW480を用いた生化学的解析を進め、TMEM180が代謝を通して大腸がん細胞の増殖に寄与していることを明らかにした。
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