研究課題/領域番号 |
19K16760
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 千葉県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
木下 英幸 千葉県がんセンター(研究所), 整形外科, 医長 (50797115)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 骨肉腫 / レドックス / チオレドキシン (TXN) / PX-12 / TXN還元酵素 (TXNRD) / オーラノフィン (AUR) / 患者腫瘍組織移植モデル(PDX) |
研究成果の概要 |
骨肉腫は局所増大と肺転移により予後が悪くなるため両者の制御が重要である.本研究では骨肉腫における酸化・還元(レドックス)制御の解明とともに,チオレドキシンおよびチオレドキシン還元酵素阻害剤であるPX-12とオーラノフィン(AUR)に着目した.PX-12は局所増大を,AURは肺転移も抑制した.また他の酸化ストレス誘発剤との相乗効果も検討するためにセレコキシブとAURの併用も検討した.両者併用により骨肉腫の局所増大を相乗的に抑制した.また骨肉腫と軟骨肉腫の患者腫瘍組織移植モデル(Patient-derived xenografts:PDX)作成に成功し,今後の研究で応用する予定である.
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自由記述の分野 |
骨・軟部肉腫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨・軟部肉腫ではレドックス制御の報告は限られており,本研究のさらなる発展によりレドックス関連阻害剤の骨・軟部肉腫への応用が期待できる.また,AURはすでに本邦において承認されており,抗リウマチ薬としても用いられている安全性の高い内服薬である.近年,ドラッグリポジショニングが注目されており,今後AURの骨肉腫への効果がPDX等でも証明できれば,AURの臨床応用も早期可能であると考えられる.またPDXはヒトの病態に最も近いモデルであり,現在骨肉腫も含めた様々な骨・軟部肉腫のPDX作成を継続しており,今後のレドックス制御の解明を含め様々な研究の基盤になると考える.
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