RASシグナルの活性化およびTGF-βシグナルの不活化は、膵臓癌、大腸癌、胃癌などの様々な癌種において認められる。本研究ではRASシグナルの下流であるNotchシグナルの老化誘導機構に着目する事で、Notchシグナルの活性化およびTGF-βシグナルの不活化のクロストークによる癌化メカニズムの解明を目指した。RNA-Seq解析の結果、JAG1強制発現かつTGFBR2をKDした細胞では、細胞老化誘導時におけるp21 及びp15の発現上昇が抑制されていた。さらに正常細胞と共培養させるとJAG1活性化かつ老化誘導を回避した細胞が正常細胞を巻き込みながら増殖し、正常細胞に老化を誘導する事が確認された。
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