研究課題
本年度は主に臨床像と血液学的データの検討を行った。骨・軟部肉腫において治療前好中球/リンパ球比(NLR)が予後予測因子となること、また治療にともなってNLRが低下することを見出し第55回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会にて発表を行った。NLRの変化がどのタイミングで起こるのかは現時点では不明であり、多施設共同前向き研究を計画し、現在登録中である。また、抗腫瘍効果に寄与するマクロファージに対して抑制的に働くSIRPαの発現に注目していくつかの腫瘍で解析を行った。骨巨細胞腫においてはデノスマブ投与前後でPD-L1とSIRPαの発現が変化することを第55回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会にて発表した。また、未分化多型肉腫においてはSIRPαの発現が予後不良因子でありT cell immunoreceptor with immunoglobulin and immunoreceptor tyrosine-based inhibition motif domains (TIGIT)の関与が疑われることを見出し論文として発表した。(J Cancer Res Clin Oncol. 2023 Jun;149(6):2425-2436)
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Journal of Cancer Research and Clinical Oncology
巻: 149 ページ: 2425~2436
10.1007/s00432-022-04078-y