研究課題
先行研究で構築した脳卒中後てんかんレジストリの種々の解析を行った。1回の発作後SPECTだけで過灌流を検出する画像診断法を開発し、特許を取得した。これは、脳卒中後てんかんでは発作後に脳卒中病変の周囲領域において遷延性過灌流が出現することに着目し、発作後SPECT画像とその左右逆転画像を用いて差分解析を行うことで、発作後遷延性過灌流を視覚化する解析法である。Frontiers in Neurology誌に投稿した(令和4年度4月に採択された)。また、症状・脳波・画像・予後を統合解析し、発作起始症状の特徴、発作後症状の特徴、全身けいれんの関連因子、機能予後不良の関連因子を明らかにし、第54回日本てんかん学会学術集会で報告し、論文化を進めた。また、これまで明らかにした脳卒中後てんかんの臨床的特徴や診断法、診療体制について、日本てんかん学会学術集会と日本脳循環代謝学会学術集会のシンポジウムで報告した。焦点非運動起始発作を呈する脳卒中後てんかん患者の臨床的特徴を論文としてEpilepsia誌に投稿した(令和4年度4月に採択された)。焦点非運動起始発作は、全体の43%を占め、そのうち67%は発作進展時にけいれんを示さないこと、脳卒中後麻痺・前頭葉病変・被殻病変が陰性予測因子であること、発作後SPECTでは側頭葉における遷延性過灌流を高頻度に認めることを明らかにした。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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