パーキンソン病の発症や進行を予防するためには、ドパミン神経が大量に減少してしまう前の、前駆期における病態の解明が重要です。パーキンソン病ではその前駆期から脳以外の部分にも様々な異常が現れることが知られています。そこで本研究では、前駆期パーキンソン病を再現したモデルマウスを用いて、その血液の代謝産物解析を行いました。結果として、ミトコンドリア異常と関連していると考えられるイソブチリルカルニチンやピリミジンヌクレオシドの増加が認められました。これらの結果は、パーキンソン病においてその前駆期でも既に全身的なミトコンドリア機能障害が存在する可能性を示唆しています。
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