抗てんかん薬にてコントロール良好なJME20例につき脳磁図検査を行い、検査中に異常波が得られた10例から得られた合計65個の発作間欠期棘波に対して傾斜磁場トポグラフィ解析を行った。その結果、JMEにおいてはてんかん活動が両側前頭葉ないし頭頂葉からミリ秒単位の時間差で連鎖的に出現することを確認した。いずれかの半球にてんかん活動が生じた後、対側半球に活動が拡がるまでの時間差は中央値7ミリ秒であった。これらの結果から、JMEにおけるてんかん放電発生には両側前頭葉、頭頂葉を含む局所的なネットワークが関与することが示唆された。本結果は、今後薬剤抵抗性全般てんかんの病態探索を行う上でも有用と考えられる。
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