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2020 年度 実績報告書

ミクログリア含有ヒト脳オルガノイドを用いたヒト脳発生過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K16925
研究機関島根大学

研究代表者

松井 健  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 特任講師 (90528605)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードヒト脳オルガノイド / 発生 / 神経
研究実績の概要

成体ヒトにおける中枢神経系の再生能は非常に低く、疾患や外傷で失われた神経機能の回復は殆ど実現できていない。だが、近年これらの神経疾患・損傷が脳内にある神経幹細胞の活性化により治療可能であることが示され、神経幹細胞が中枢神経系再生の鍵となることが示された。また、申請者の研究により脳内のミクログリアが神経幹細胞の増殖を促す因子を放出することが解明された。
そこで、申請者はミクログリアがヒト脳内で神経幹細胞を制御するメカニズムの解明を目的に研究を行い、ヒトES/iPS細胞からミクログリアを有するヒト脳オルガノイド(ミクログリア含有ヒト脳オルガノイド)を得る手法の確立に成功した。その後、申請者はミクログリア含有ヒト脳オルガノイドを用いて、ヒト脳におけるミクログリアと神経系の相互作用の解明を目的に実験を行った。 この過程で、ヒト脳幹部の構造を再現したヒト脳オルガノイドの樹立方法を確立し、その成果を論文として報告した。
さらに、ミクログリア含有ヒト脳オルガノイドを用いて低酸素実験を行い、脳虚血時のヒト脳における遺伝子発現の変化をIn vitroで再現する実験系を立ち上げたほか、この実験で得られたデータを論文として投稿した。今後はミクログリア含有オルガノイドの実験系をさらに洗練し、ミクログリアだけでなく血管も有するミクログリア・血管含有ヒト脳オルガノイドを構築する予定である。申請者は、ミクログリア・血管含有ヒト脳オルガノイドを用いて、ミクログリアや血管系細胞がヒト脳の発生に及ぼす影響を解明することを計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Challenges in Modeling Human Neural Circuit Formation via Brain Organoid Technology2020

    • 著者名/発表者名
      Matsui Takeshi K.、Tsuru Yuichiro、Kuwako Ken-ichiro
    • 雑誌名

      Frontiers in Cellular Neuroscience

      巻: 14 ページ: ecollection

    • DOI

      10.3389/fncel.2020.607399

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Brainstem Organoids From Human Pluripotent Stem Cells2020

    • 著者名/発表者名
      Eura Nobuyuki、Matsui Takeshi K.、et al.,
    • 雑誌名

      Frontiers in Neuroscience

      巻: 14 ページ: ecollection

    • DOI

      10.3389/fnins.2020.00538

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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