研究課題
若手研究
パーキンソン病(PD)の原因遺伝子VPS13Cの機能を解析するため、VPS13-EGFPノックインショウジョウバエを作製し、細胞内局在を調べたところ、脂肪滴、リソソームへの蓄積が観察された。同様にPD原因遺伝子PLA2G6はリン脂質リパーゼA2をコードする。したがって脂質恒常性の破綻がPDを引き起こす原因の一つではないかと考えた。網羅的な脂質解析とRNAseqによる複合的なオミクス解析よって、幾つかの脂質分子種及び脂質関連遺伝子の変動を検出し、表現型との相関が示唆された。
神経学
PDの原因としてマイトファジー制御や小胞輸送制御の異常が考えられる。これらの現象を引き起こす原因として脂質分子、脂質関連遺伝子にフォーカスし、いくつかの候補をリストアップできた。リスク脂質分子種と責任脂質酵素の同定は、食事指導によるPDリスク予防、脂質酵素に対するPDの分子標的薬の探索に繋がると期待される。