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2021 年度 研究成果報告書

全身性炎症による脳内痛みネットワークの可塑的変化と痛覚過敏への関与の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16932
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

杉村 弥恵  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20825997)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード全身性炎症 / 外側腕傍核 / 扁桃体中心核 / 中脳水道周囲灰白質 / カルシトニン遺伝子関連ペプチド / シナプス伝達 / 痛覚過敏
研究成果の概要

炎症が痛みを引き起こす仕組みを解明するために,痛覚過敏を呈する全身性炎症モデルマウスを用いて,炎症・侵害受容情報を処理する外側腕傍核 (LPB) ,その入力を統合する扁桃体中心核 (CeA),そして,疼痛閾値を制御する中脳水道周囲灰白質 (PAG)を結ぶ神経回路のシナプス伝達を解析した.PAGに投射するCeAニューロンがLPBからの直接的興奮性入力とCeA局所回路を介した間接的抑制性入力を受ける事実,および,全身性炎症がこの興奮性入力を増大しCeA局所回路活動の変調を生じさせる事実を明らかにした.炎症による痛覚過敏の発症にこれらの扁桃体シナプス伝達の可塑的変化が関与する可能性が示された.

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は初めてPAGに投射するCeAニューロンからLPB由来シナプス入力に対する応答を記録した.これまで離れた神経核を結ぶネットワークをシナプスレベルで詳細に解析することは技術的に困難であったため,本研究で得られたデータは貴重である.痛覚過敏を呈する全身性炎症モデルにおいてLPB-CeAシナプス伝達の可塑的変化を捉えたことは今後の痛みに関する脳内ネットワークの全容解明と痛覚過敏を伴う慢性痛の新たな治療法の開発に寄与すると期待される.

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公開日: 2023-01-30  

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