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2021 年度 実施状況報告書

ADLと唾液中CRPによる高齢者肺炎発症・予後の前向き検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K16946
研究機関新潟大学

研究代表者

小泉 健  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (10793888)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード高齢者肺炎 / 唾液中CRP / 医療介護関連肺炎 / 誤嚥性肺炎
研究実績の概要

新型コロナ感染症のため、患者唾液の集積・解析を断念しており、肺炎患者情報の取集を行っています。現在までに肺炎入院症例1800例を集積しました。市中肺炎・医療介護関連肺炎それぞれ解析をしています。肺炎患者における、ADL低下リスク、死亡リスクについて、リハビリの介入により低下させることができることを層別化リスク解析で示すことができました。現在までに解析が終了しているのは、NHCAP症例は836例(肺炎入院患者の65.8%)で、年齢85.2±8.7歳でした。初回肺炎死亡率は17.5%で、入院時の肺炎重症度評価と相関したが、抗菌薬については関連が示せませんでした。また、入院前ADLが低い程、30日死亡率は高くなりました。(室内歩行 11.0%vs車いす18.7% vs寝たきり22.8%)(Cochran-Armitage傾向検定p<0.01)
また、理学療法(PT)・作業療法(OT)の介入の有無で、初回肺炎死亡率は有意に異なり、年齢・性別・入院前ADL・併存症・重症度分類による傾向スコアマッチング後のPT/OT介入群・非介入群で比較では、初回肺炎死亡率は介入群で1.6%、非介入群で18.4%と有意に差が認められました。(p<0.01、N=185例ずつ)。
リハビリ介入までの期間でADL低下リスクがどのようにかわるか、死亡リスクがどのように変わるか、さらに解析を進めます。また、再入院リスクについても今後解析を進めたいと思っています。どのような症例で、3か月以内・6か月以内の再入院となるか、そのリスクの解析を行います。また、死亡までの期間にも影響していないか、肺炎入院後の死亡について、入院中死亡ではなく、退院後、生存していた期間を確認し、解析します。
唾液の評価は新型コロナ感染症の感染拡大予防のため、老人施設での唾液回収が難しく、研究が進められておりません。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染症のため、患者唾液の集積・解析を断念しており、肺炎患者情報の取集を行っています。現在までに肺炎入院症例1800例を集積し、市中肺炎・医療介護関連肺炎それぞれ解析を進めていく予定です。また、新型コロナ感染症の流行が治まり次第、唾液解析を行えるよう準備をしたいと考えていますが、現実的にはまだ厳しい状態です。

今後の研究の推進方策

引き続き集積症例の解析を進めます。
新型コロナ感染症の終息とともに唾液回収を始めたいですが、現実的には難しい可能性があります。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により、研究計画に遅延が生じた為。
未使用額については次年度に使用する予定。

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公開日: 2022-12-28  

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