研究課題
(1)気管支鏡検査の診断率向上に寄与する因子と合併症発症のリスク因子の探索:当院での後ろ向き研究として、超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)の診断率に関与すると思われる、CTで有意な腫大を認めない肺門・縦隔リンパ節におけるエラストグラフィ画像の解析を行った。CT上有意な腫大を認めないリンパ節においても、エラストグラフィの所見は90%以上の陰性的中率を示すことが分かり、学会発表および論文化を行った。(2)EBUS-TBNAにおける最適な穿刺針の探索:比較対象として使用する予定であった穿刺針が新しい超音波内視鏡ではコネクタにはまらず、使用できないことが判明した。そのため、穿刺針の前向きな比較試験が行えなかった。(3)気管支鏡検査の低侵襲性を目指した麻酔・鎮静方法の確立:気管支鏡検査において患者の苦痛を最小限にするためには、医療用麻薬を併用し鎮静薬(ミダゾラム)を用いる必要がある。しかしながら、2剤を併用した鎮静法が75歳以上の高齢者においても安全であるかは報告が少ない。2018年6月から9月に当科にて塩酸ペチジンを用いて気管支鏡検査を施行した症例を対象とし、75歳以上と75歳未満の2群に分けて検討を行った。両群において、薬剤投与量、最大酸素投与量、SpO2・血圧の変動ともに差を認めず、両群において合併症、低血圧、降圧剤使用の頻度に差を認めなかった。本検討において、全身状態を含め適応を見極めれば、ミダゾラムと塩酸ペチジンを併用した鎮静レジメンを用いて、75歳以上であっても75歳未満同様に安全に気管支鏡検査が行えると考えられ、学会発表を行った。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
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