研究課題
関節リウマチの個別化医療の確立に向けて、生物学的製剤やJAK阻害薬を使用開始する関節リウマチ患者の治療反応性を予測する免疫学的なバイオマーカーの同定を試みた。新規に生物学的製剤、JAK阻害薬を開始する関節リウマチ患者を研究対象とし、別個のコホートでのバイオマーカー候補分子の細胞表面発現を定量した。治療開始後、半年の治療反応性(CDAIの変化)を予測しうる、バイオマーカー候補を同定した。これらの解析により、高精度に治療予後を予測し臨床判断に活かす個別化医療、層別化医療が可能となる可能性があるものと考えられる。
3: やや遅れている
バイオマーカー候補の新規コホートでの検証については、概ね順調に推移している。免疫学的な実験的検討については、新型コロナ感染症の影響による研究制限の影響などもあり、やや遅れている。
既存のデータを活用し再解析することによって、複数のバイオマーカーを組み合わせることで、より精度よく関節リウマチの治療反応性を予測することを目指している。B細胞サブセットの遺伝子発現変化に伴う治療抵抗性の機序を解明するため、自己抗体産生能などの免疫学的な追加評価を予定している。
患者検体を用いた免疫学的検討の予算配分が研究計画にしめる割合が大きい。当初2020年度中に主解析を予定していたが、新型コロナ感染症による研究制限などの影響があり、2021年度の実施に変更するため。
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