研究課題
若手研究
骨髄異形成症候群(Myeloid Dysplastic Syndrome、 以下MDS)におけるmRNA中のシトシンメチル化とメチル化酵素に着目し解析を行った。MDSではCD34陽性細胞に比べて転写因子や顆粒球系特異的遺伝子の発現が亢進し、非翻訳領域においてmRNA中のメチル化シトシンが増加していた。またメチル化酵素であるNSUN2が高発現を示しており細胞増殖能に関与することが判明した。
病態検査学
MDSには芽球比率による病期が存在するが、NSUN2 mRNAがMDSでの病期を推測するための病態進展マーカーとして有用となり、侵襲性の高い検査の回避や検査者の習熟が必要な形態診断を補助できる可能性が高い。またNSUN2阻害剤によりMDSの進展を抑制できる可能性があり、今後さらに検討する必要がある。