研究実績の概要 |
片頭痛は若年者に好発する慢性頭痛疾患であり、有病率、生活支障度ともに高い。片頭痛患者の一部ではストレス、生活習慣、天候の変化など何らかの頭痛発作のトリガーを有している。本研究では片頭痛のトリガーの調査を行い、その一部については片頭痛の動物モデルとして広く認知されている皮質拡延性脱分極(Cortical Spreading Depolarization, CSD)(Harriott AM, Takizawa T, Chung DY, Chen SP. Spreading depression as a preclinical model of migraine. J Headache Pain 2019; 20: 45)を用いて科学的な検証を試みる。片頭痛のトリガーについて総合的な解明を行い、最終的には患者QOLの向上を目指す。 慶應義塾大学病院頭痛外来に通院中の頭痛患者について、約50項目の頭痛のトリガー候補についての調査結果を学会で発表、解析についても進めた。 さらに慶應義塾大学病院の看護系職員のCOVID-19ワクチン接種後の頭痛の特徴や頻度について調査した。普段から頭痛もちの方においては、COVID-19ワクチン接種後に副反応として頭痛が生じやすいことを明らかにし、国際頭痛学会誌に報告した(Sekiguchi K et al. Incidence of headache after COVID-19 vaccination in patients with history of headache: a cross sectional study. Cephalalgia 2022; 42: 266-272)。 片頭痛の動物モデル(CSDの測定系)を用いたトリガーに関する研究も進めた。喫煙を負荷した雌マウスにおいてはCSDが惹起されやすいことが明らかとなった。
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