研究実績の概要 |
2019年4月1日から2020年2月29日までに救急外来・一般内科外来を受診した463名に対して問診票に記載されている患者自身が記入した食事摂取量と寒気の程度を用いた。なお、経口摂取を行っていなかった9名、問診票記載の食事摂取量と寒気の程度が不明であったそれぞれ49名、39名を除いた366名(男性:200名,女性:166名, 平均年齢66.7±22.0歳)が対象となった。 血液培養陽性となった63名のうち、コンタミネーションであった15名を除いた48名が真の菌血症であり、コンタミネーションを含む318名が菌血症を認めなった。真の菌血症であった48名のうち食事摂取量が8割未満であったものは41名であり、患者自身が記載した食事摂取量でも8割未満であることが菌血症を感度85.4%,特異度16.4%で予測することが明らかになった。また食事摂取量が8割以上であれば菌血症でない、という陰性的中率は88.1%であった。 一方、48名のうち悪寒・戦慄を認めたものは12名であり、患者自身が記載した悪寒・戦慄の有無でも、悪寒・戦慄を認めていれば感度25.0%,特異度91.8%で菌血症を予測することが明らかになった。また悪寒・戦慄を認めなければ菌血症でない、という陰性的中率は89.0%であった。
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