研究実績の概要 |
以下、第3次中間解析結果である。 2019年4月1日から2021年3月31日にかけて、東京都内3医療機関に救急搬送された、もしくは直接救急外来ないし総合診療科(一般内科を含む)外来を受診し、血液培養検査を施行された16歳以上の患者から、経口摂取以外であった患者、食事摂取量や寒気の程度の記載がなかった患者などを除外した534名に対し、患者本人または代諾者による問診票記載項目として、来院前直近における「食事摂取量(80%未満,80%以上)」および「寒気の程度(悪寒戦慄あり、なし)」と菌血症の有無との関連性について検討した。 菌血症群(以下B群):68名、非菌血症群(以下N-B群):466名であった。単変量解析(B群vsN-B群)[平均値±標準偏差もしくは中央値(四分位範囲)]では、B群において有意に高齢(y)であり[83.0(77.0-87.0) vs 74.0(49.0-84.0), p<0.001]、頻脈(bpm)[107.9±20.4 vs 95.4±19.1, p<0.001]、頻呼吸(/min)[20.0 (18.0-22.5) vs 18.0(16.0-22.0),p=0.003]と体温(℃)上昇[38.4±1.3 vs 37.5±1.0, p<0.001]およびCRP(mg/dl)上昇[11.0(2.7-17.8) vs 5.3(1.1-11.9),p=0.001]を呈しており、救急搬送症例が多かった[77.9% vs 45.9%, p<0.001]。また食事摂取量が80%未満であることは感度86.8%,特異度20.0%で菌血症を予測し、陰性的中率は91.2%であった。一方、悪寒戦慄があることは感度26.5%,特異度92.9%で菌血症を予測し、陰性的中率は89.6%であった。最終食事は前日の夕食であり摂取から8時間以上経過していた。 現在追加解析中である。
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