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2022 年度 実施状況報告書

食事摂取量と寒気の程度を用いた菌血症診断予測による抗菌薬適正使用への介入

研究課題

研究課題/領域番号 19K16990
研究機関順天堂大学

研究代表者

小松 孝行  順天堂大学, 医学部, 准教授 (70621928)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード菌血症 / 食事摂取量 / 悪寒戦慄 / 診断予測
研究実績の概要

以下、第3次中間解析結果である。
2019年4月1日から2021年3月31日にかけて、東京都内3医療機関に救急搬送された、もしくは直接救急外来ないし総合診療科(一般内科を含む)外来を受診し、血液培養検査を施行された16歳以上の患者から、経口摂取以外であった患者、食事摂取量や寒気の程度の記載がなかった患者などを除外した534名に対し、患者本人または代諾者による問診票記載項目として、来院前直近における「食事摂取量(80%未満,80%以上)」および「寒気の程度(悪寒戦慄あり、なし)」と菌血症の有無との関連性について検討した。
菌血症群(以下B群):68名、非菌血症群(以下N-B群):466名であった。単変量解析(B群vsN-B群)[平均値±標準偏差もしくは中央値(四分位範囲)]では、B群において有意に高齢(y)であり[83.0(77.0-87.0) vs 74.0(49.0-84.0), p<0.001]、頻脈(bpm)[107.9±20.4 vs 95.4±19.1, p<0.001]、頻呼吸(/min)[20.0 (18.0-22.5) vs 18.0(16.0-22.0),p=0.003]と体温(℃)上昇[38.4±1.3 vs 37.5±1.0, p<0.001]およびCRP(mg/dl)上昇[11.0(2.7-17.8) vs 5.3(1.1-11.9),p=0.001]を呈しており、救急搬送症例が多かった[77.9% vs 45.9%, p<0.001]。また食事摂取量が80%未満であることは感度86.8%,特異度20.0%で菌血症を予測し、陰性的中率は91.2%であった。一方、悪寒戦慄があることは感度26.5%,特異度92.9%で菌血症を予測し、陰性的中率は89.6%であった。最終食事は前日の夕食であり摂取から8時間以上経過していた。
現在追加解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度同様に研究実施期間延長を行ったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い研究代表者含め、新型コロナウイルス感染症患者への外来・入院診療業務従事によって本研究のエフォートを減じざるを得なかった。

今後の研究の推進方策

データクリーニングも終了しており、現在サブ解析などを実施中である。完了次第、論文作成する方針である。なお、社会への還元として、既存の問診ツールへの導入に関しては業者選定を行っているが、別方法による還元についても検討している。

次年度使用額が生じた理由

アプリ開発事業が開始出来なかったこと、研究進捗が滞ったことに起因する。今後の使用計画としては、可及的速やかに論文作成と投稿を行う。同結果を踏まえた上で、経費削減のため既存の問診ツールへの組み込みが可能な業者の選定作業をする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 外来受診時における患者自己申告の食事摂取量と悪寒戦慄の有無を用いた菌血症予測: 多施設共同前向き観察研究2023

    • 著者名/発表者名
      小松孝行, 三島健太郎, 水野慶子, 平野宏, 斎藤文洋, 高見浩樹, 大場次郎, 野村智久, 杉田学
    • 学会等名
      第73回日本救急医学会関東地方会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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