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2023 年度 実施状況報告書

食事摂取量と寒気の程度を用いた菌血症診断予測による抗菌薬適正使用への介入

研究課題

研究課題/領域番号 19K16990
研究機関順天堂大学

研究代表者

小松 孝行  順天堂大学, 医学部, 准教授 (70621928)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワード菌血症 / 食事摂取量 / 悪寒戦慄 / 診断予測
研究実績の概要

以下、第4次中間解析結果である。
2019年4月1日から2021年3月31日において、東京都内3医療機関に救急搬送された、もしくは直接救急外来ないし総合診療科(一般内科を含む)外来を受診し、血液培養検査を施行された16歳以上の患者から、経口摂取以外であった患者、食事摂取量や寒気の程度の問診記載がなかった患者などを除外した534名に対し、患者本人または代諾者による問診票記載項目として、来院前直近における「食事摂取量(80%未満,80%以上)」および「寒気の程度(悪寒戦慄あり、なし)」と菌血症の有無との関連性について検討した。
菌血症群:68名、非菌血症群:466名であった。食事摂取量が80%未満であることは感度86.8%(95%信頼区間 [CI],83.9-89.6)、特異度20.0%%(95%CI,16.6-23.3)で菌血症を予測し、陰性的中率91.2%(95%CI,88.8-93.6)、陰性尤度比0.66(95%CI, 0.23-1.94)で菌血症を除外した。このうち、最終食事から来院までの時間が大きく異なる夜間である午後10時から翌日午前8時までの症例を除くと、診断精度は感度93.9%(95%CI,91.8-95.9)、陰性的中率96.2%(95%CI,94.5-97.8)、陰性尤度比0.32(95%CI, 0.12-0.89)まで改善した。一方、悪寒戦慄があることは特異度92.9%(95%CI,90.7-95.1)、陰性的中率89.6%(95%CI,87.1-92.2)、陽性尤度比3.74(95%CI, 2.73-4.73)で菌血症を予測した。同様に除外した場合、特異度94.2%(95%CI,92.2-96.2)、陰性的中率91.0%(95%CI,88.5-93.4)、陽性尤度比4.21(95%CI, 3.22-5.19)まで改善した。
現在論文投稿準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度同様に研究実施期間延長を行い、追加解析を終了した後に論文作成を開始した。新型コロナウイルス感染症への対応は、五類感染症への移行に伴い順次縮小することができ、研究の進捗は進んだが、昨年時点での遅れていた進捗があるため、上記区分とした。

今後の研究の推進方策

共著者への確認を行い、最終的な論文完成後、論文投稿・アクセプトを目指す。
社会実装に関しては、病院前のスクリーニングツールとして有効であるため、関係機関に働きかけていく。

次年度使用額が生じた理由

論文が完成しなかったため、論文作成に伴う英文校正費および論文投稿に伴う掲載費などを翌年に計上する必要があったため。

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公開日: 2024-12-25  

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