研究実績の概要 |
2022年度は、ツボ押しの降圧効果を検証するための非対面型ランダム化比較試験を2023年1~3月の期間で実施した。本研究では、介入群は28日間ツボ押しを自宅で毎日実施し、対照群はその期間中に普段通りの生活を送った。介入前後の検査では、3日間の家庭血圧測定(朝・夜)を実施した他、生活習慣や主観的健康観等に関するアンケートを実施した。 結果として、本研究では65名(男性51名、女性14名、平均年齢60.0歳±7.4歳)を対象に実施した。初回検査と中間検査における3日間の家庭血圧測定値の平均値の変化について対応のあるt検定により検討した結果、介入群では、収縮期血圧/拡張期血圧の平均値は、初回検査では(朝)134.9/89.9mmHg・(夜)132.4/85.7mmHg、中間検査では(朝)134.6/89.2mmHg・(夜)131.5/85.4mmHgであった(いずれもP>0.05)。同様に対照群では、収縮期血圧/拡張期血圧の平均値は、初回検査では(朝)134.1/88.1mmHg・(夜)131.6/83.0mmHg、中間検査で(朝)133.6/86.3mmHg・(夜)131.7/82.1mmHgであった(いずれもP>0.05)。 尚、2019年度に報告した良導絡と血圧との関連について、「Association Between the Electroconductive Value at 24 Acupoints and Blood Pressure in Community-Dwelling Japanese: The Toon Health Study」として、Integrative Medicine Reports誌(2022年8月)に掲載された。また、疫学研究「東温スタディ」に参加した1,681名の男女を対象に歯痕舌と血圧指標(上腕血圧、中心血圧等)との関連について横断的に分析した結果を、第81回日本公衆衛生学会総会(2022年10月)でポスター発表をした。
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