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2019 年度 実施状況報告書

腎障害マーカーによるフレイル・サルコぺニア病態評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K16995
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

楠 博  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60780070)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードサルコペニア / 慢性腎臓病 / CKD / シスタチンC / バイオマーカー
研究実績の概要

FESTA研究は2019年度は4年目に入り、参加者は累計で950名以上を数えた。また400名以上が2回目のフォローアップ調査を終えている。2019年度は引き続き腎機能マーカーであるクレアチニンとシスタチンCの相違とサルコペニアとの関連に注目し、クレアチニンによる推算糸球体ろ過量(eGFRcre)とシスタチンCによる推算糸球体ろ過量(eGFRcys)との比eGFRcys/eGFRcreが筋肉量と関連することを見出し発表した。(2019年度日本老年医学会、日本抗加齢医学会で口頭発表、論文投稿中)
また、前回の論文でクレアチニンとシスタチンCとの比(Cre/CysC)が筋肉量や筋力と相関することを報告した。(JCSM-clinical reports 2018) 重回帰分析からCre/CysC、年齢、ヘモグロビン値、血清アルブミン値などから筋肉量を推定する式を作成し、サルコペニア診断に有用であることを確認している。(2020年度日本老年医学会、日本抗加齢医学会で口頭発表予定、論文準備中)
2020年3月現在、投稿中の論文が1編、準備中の論文が1編である。今後は2回目の調査の結果を踏まえて、筋力低下、筋量低下の予測因子として、シスタチンCが有用であるかを検討していきたい。また、慢性腎臓病(CKD)の早期から上昇する線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor 23;FGF23)と筋力との関連が報告されているため、FGF23に注目したサルコペニア評価に関しても検討していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2020年3月末日現在、投稿中の論文が1編、準備中の論文が1編である。今後は2回目の調査の結果を踏まえて、筋力低下、筋量低下の予測因子として、シスタチンCが有用であるかを検討していきたい。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により兵庫県にも緊急事態宣言が出たことから、2020年度春季の調査は行えず、電話によるフォローとなることが予想される。今後は会場での調査でなくても電話やアンケートで収集できる情報を活用するとともに、サルコペニアだけでなく、より広義の高齢者の機能障害であるフレイルや筋力低下に関連した転倒・転落と腎不全マーカーとの関連についても検討していきたい。

次年度使用額が生じた理由

初年度であり手続きに不慣れであるため、人件費、謝金、物品費の申請が間に合わなかったため次年度使用が生じた。今年度は人件費・謝金に加えて、FGF23のELISAキットなど次年度の研究に必要なの物品の購入費に使用を予定している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] サルコペニア診断におけるシスタチンCによるeGFR(eGFRcys)測定の有用性 兵庫県地域一般住民での検討2019

    • 著者名/発表者名
      楠博
    • 学会等名
      日本抗加齢医学会総会
  • [学会発表] Geriatric Nutrition Risk Index(GNRI)のサルコペニア診断への有用性2019

    • 著者名/発表者名
      楠博
    • 学会等名
      日本抗加齢医学会総会
  • [学会発表] サルコペニア診断におけるシスタチンCによるeGFR(eGFRcys)測定の有用2019

    • 著者名/発表者名
      楠博
    • 学会等名
      日本老年医学会

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公開日: 2021-01-27  

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