研究実績の概要 |
生来性の脳機能障害である神経発達症の治療には、行動療法、心理療法、薬物療法、磁気刺激療法等がある。我々は、行動療法と薬物療法、磁気刺激療法が神経発達症の脳機能障害に及ぼす影響について、可視化検証をすすめている。 2020年度は、神経発達症の病態に関与する脳内ネットワークの同定と、計測の自動化を可能とする技術を開発した(Sutoko S, Monden Y, et al., Frontiers in Human Neuroscience IF: 2.871 2020 Jan, accept)。また、行動療法である親子相互交流療法という手法を用いた神経発達症の表現型の改善について、コロナ禍でも運用可能な方法を適応して本邦で初めて報告した(Matano M, Monden Y., et al.,Pediatric International IF: 1.14 2021 March accepted)。さらに、薬物療法前後の脳機能変化について、グアンファシン塩酸塩という、ADHD治療薬内服前後の脳機能変化について検討し、2021年5月の小児神経学会総会で発表予定である(世界で3報目となる報告であり、優秀口演賞に選考されている)。
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