本研究では大きく多様化している経口抗血栓薬の使用実態を解明するため、全国52施設から経口抗血栓薬を内服している脳・心血管疾患患者を多施設共同前向きコホート研究にて登録した。また、脳小血管病(SVD)の影響を検討するため脳MRI撮影を登録要件とした。2016年から2019年の間に5,378例が登録され、2021年4月でフォローアップを完了した。画像ベースラインデータの解析から、アルブミン尿と推算糸球体濾過量の低下が、脳SVD重症度と関連することを示した。また、脳画像データから計算したtotal SVD Scoreが、頭蓋内出血だけでなく、頭蓋外大出血のリスク因子ともなる可能性を示した。
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