本研究課題の中心となる問いは,①IDCA患者の中に免疫学的背景を持つものはどれくらい存在するのか?②IDCA患者から同定される抗神経抗体は病態にどう関わっているのか?③臨床的な特徴からIDCA患者の自己抗体陽性を予測することは可能か?というものであった.我々の研究により,抗小脳抗体はIDCA患者の約30%程度,多系統萎縮症の約10%程度で検出されることが明らかとなった.IDCAで抗体が検出される頻度が明らかに高いことから,この一部は病態に関連していることが考えられた.抗体が陽性となるIDCA患者は陰性患者に比較して,小脳の血流低下に左右さが認められることが有意に多いことが明らかとなった.
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