研究課題
昨年度までに作成した思春期一般人口約1500人を対象とした統合データセットを用いて、尿中リチウム濃度とメンタルヘルス関連指標について、基礎的な解析を行った。メンタルヘルス関連指標は、児童が記入した自記式質問紙のみならず、主養育者が記入した自記式質問紙での評価も行なった。メンタルヘルスの内容としては、抑うつや精神病症状などに限らず、社会的ひきこもり、身体的訴え、不安・抑うつ、社会性の問題、思考の問題、注意の問題、攻撃性などについても広く解析を行った。現在、交絡要因や解析モデルなどの検討を行なっており、より詳細な解析を検討・計画している。また、解析結果の論文化に向けた準備に向け、先行研究の分析を進めている。上記と並行して、上記コホート研究とは別サンプルの研究(多施設共同研究)を立ち上げ、サンプルの収集を進めた。他施設と共同でサンプルの精密なリチウム濃度解析を進め、生体リチウム濃度の精密測定を行なうことができた。性別などの交絡要因についての情報も収集した。生体リチウム濃度とメンタルヘルス関連指標についての基礎的解析を行った後、交絡要因も考慮に入れた詳細な解析も行なうことができた。その結果、生体リチウム濃度とメンタルヘルス関連指標との有意な関係を見出すことができた。この知見については、これまでに収集した先行研究の知見もまとめて英文論文として原稿化した。同原稿は、現在、国際学術雑誌に投稿中である。
2: おおむね順調に進展している
データ解析を行い、論文化の準備に進めているため。
生体微量リチウムとメンタルヘルスの関係について、データ解析や論文化を進めていく。
データ解析・論文化・投稿を進めており、英文校正費用や投稿費用が必要なため。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Frontiers in Psychiatry
巻: in press ページ: in press
10.3389/fpsyt.2022.865907
精神医学
巻: 4 ページ: 4790487
10.11477/mf.1405206316