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2019 年度 実施状況報告書

意思決定のパラダイムを用いたNIRSによる抑うつ状態の鑑別診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K17063
研究機関山口大学

研究代表者

陳 冲  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70783067)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードうつ状態 / 鑑別診断 / うつ病 / 双極性障害 / 統合失調症 / NIRS / 意思決定
研究実績の概要

本研究は現在保険適用となった「抑うつ状態の鑑別診断の補助」としての光トポグラフィー(NIRS)検査の鑑別精度を向上させるために、抑うつ状態を呈するうつ病、双極性障害、統合失調症三疾患それぞれの特徴的な病態(つまり、感情や動機付けなど報酬処理の異常)を捉える新たな課題の開発を目的としている。そのため、研究実施計画では、まず今回の研究に用いる報酬に基づいた意思決定課題を作成し、その課題の妥当性を少人数の患者及び健常者で検証して課題の難易度などを調整・改善する。この計画に関してはすでに実施済であり、課題刺激の提示時間や課題構造・説明などを調整したうえ、難易度と妥当性が適切であるリスク回避、損失回避、強化学習三つの課題を作成済である。次の計画としては各疾患患者と健常者それぞれ30名ずつを対象に、上記の課題を用いてNIRS検査と同時に実施し、鑑別診断として最も感度・特異度の高い課題(の組み合わせ)を選別する。しかし、開発中の三つの課題を実施するために時間がかかり、同時にNIRS検査を行う場合、被験者が疲れてしまうことが分かった。そのため、現在NIRS検査を行わずに課題だけを実施し、課題結果に基づいた鑑別診断の最も感度・特異度の高い課題(の組み合わせ)を選別し、新たな短縮版の課題を作成することで、NIRS検査と同時に実施していくなど対応を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実績概要で記載したとおり、三つの課題をNIRS検査と同時に用いるのは困難である。また、本研究にエントリーした患者数が、うつ病14名と双極性障害の4名となっており、予想よりも少なかった。

今後の研究の推進方策

今後は関連病院などを含め対象施設を広げて患者を積極的にリクルートしていく。また、研究実績概要で記載したとおり、課題だけを実施し鑑別診断に最も寄与できる課題を選別し、新たな短縮版の課題を作成していくなど対応を検討中である。

次年度使用額が生じた理由

令和元年度は本研究にエントリーした患者数が予想よりも少なかったため、当該年度の支出が大幅に減少した。
引き続き当科また関連病院などを含め対象施設を広げて患者のリクルートを積極的に行い、まずは課題を選別するための患者数を予定数そろえる。患者に支払う謝金や交通費など使用額が増えることが見込まれる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 情報処理理論からみたうつ病における認知障害 - Hot vs cold cognition -2020

    • 著者名/発表者名
      萩原康輔、陳冲、中川伸
    • 雑誌名

      精神科

      巻: 37 ページ: -

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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