研究課題
思春期(12歳から24歳)の研究参加者に研究診断を行うためのフローチャートを整備し、様々な病態の患者で聴覚関連電位を取得するための脳波計測が実施できる臨床研究体制を構築した。患者のうち主治医からICD-10でF2(精神病性障害)、F3(気分障害)、F4(神経症性障害)の診断を受けた研究参加者と年齢、性別をそろえた健常対象者に対し、聴覚関連電位脳波の計測と臨床症状、認知機能(BACS-J)、社会機能の評価を行った。脳波計測は、先行研究で確立した課題によりMMNとASSRを取得し、解析した。思春期の精神疾患を持つ患者におけるMMNとASSRの変化の意義について文献調査を行い、英文総説(Tada et al., Int J Psychophysiol. 2019; Tada et al.,Clin EEG Neurosci. 2020.)を発表した。また、思春期の精神疾患を持つ患者におけるQOLの縦断的変化について、疾患非特異的症状の重要性を見出し原著論文を発表した(Usui et al., Psyciatry Clin Neurosci. 2022)。さらにASSRと病態の関連を考察するために、発生源について調べ、聴覚野から領野外まで広がるネットワークが関与することを明らかにし、原著論文として発表した(Tada et al., Cereb Cortex, 2021)。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件)
International Journal of Psychophysiology
巻: 145 ページ: 5-14
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Clinical EEG and neuroscience
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Psychiatry Clin Neurosci.
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Cerebral cortex
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10.1093/cercor/bhab103