研究課題/領域番号 |
19K17115
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
富永 敏行 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50360037)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 身体症状症および関連症群 / 身体表現性障害 / 身体的苦痛症 / 疼痛性障害 / 認知行動療法 / 集団精神療法 / ピアサポート / オンライン |
研究実績の概要 |
身体症状症(Somatic Symptom Disorder; 以下、SSD)および関連症群(Somatic Symptom and Related Disorders:SSRD)に対するグループ認知行動療法の有効性を検証するため、中核群のSSDについて、効果判定できる尺度の作成を行っている。現時点では、本邦でSSDの評価尺度が存在しないが、海外でToussaint A.らによってSSD-12尺度が開発された。その信頼性および妥当性は検証されている。SSD-12の日本語版を作成する必要があり、原著者には許可を得て、逆翻訳も行い、日本語版は作成済みである。 SSDー12日本語版の信頼性および妥当性の検証については、当学医学倫理審査委員会を通している(ERB-C-1346-3)。検証には約90名の被検者数が求められるが、現在、59症例集まっている。 研究推進のために他科との診療体制を強化目的で、2020年6月SSRD専門の紹介初診枠を毎週火曜日に開設した。同年、本研究者と疼痛緩和科が主体となり、当院が厚生労働行政推進調査事業費補助金研究班の集学的痛みセンターを立ち上げ、2020年11月に施設認定された。2021年1月から月に1回多職種合同カンファレンスを開始し、SSRDの啓蒙、当科での診療、被検者のリクルートに繋がっている。 ただし、COVID19感染症により、2020年4月頃から当院全体の受診患者数が減少しており、リクルートにも影響が出ている。 SSRDのグループ認知行動療法については、院内研究担当課との協議を重ねて、研究を決定し、学内医学倫理審査委員会で2021年2月18日認可を受けた(ERB-C-1943)。しかし、COVID19拡大による感染予防の観点の問題が生じ、プログラム内容を修正の上、提供場所はオンラインで実施することに変更し再度申請中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
身体症状症(Somatic Symptom Disorder; 以下、SSD)および関連症群(Somatic Symptom and Related Disorders:SSRD)に対するグループ認知行動療法の有効性を検証するため、中核群のSSDについて、効果判定できる尺度の作成を行っている。現時点では、本邦でSSDの評価尺度が存在しないが、海外でToussaint A.らによってSSD-12尺度が開発された。その信頼性および妥当性は検証されている。SSD-12の日本語版を作成する必要があり、原著者には許可を得て、逆翻訳も行い、日本語版は作成済みである。 SSDー12日本語版の信頼性および妥当性の検証については、当学医学倫理審査委員会を通している(ERB-C-1346-3)。検証には約90名の被検者数が求められるが、現在、59症例集まっている。 研究推進のために他科との診療体制を強化目的で、2020年6月SSRD専門の紹介初診枠を毎週火曜日に開設した。 同年、本研究者と疼痛緩和科が主体となり、当院が厚生労働行政推進調査事業費補助金研究班の集学的痛みセンターを立ち上げ、2020年11月に施設認定された。2021年1月から月に1回多職種合同カンファレンスを開始し、SSRDの啓蒙、当科での診療、被検者のリクルートに繋がっている。 ただし、COVID19感染症により、2020年4月頃から当院全体の受診患者数が減少しており、リクルートにも影響が出ている。SSRDのグループ認知行動療法については、院内研究担当課との協議を重ねて、研究を決定し、学内医学倫理審査委員会で2021年2月18日認可を受けた(ERB-C-1943)。しかし、COVID19拡大による感染予防の観点の問題が生じ、プログラム内容を修正の上、提供場所はオンラインで実施することに変更し再度申請中である。
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今後の研究の推進方策 |
被験者のリクルートを増やすために、院内他診療科との連携し、2020年4月から専門外来枠を開設した。順調に紹介患者は増えている。SSRDのグループ認知行動療法については、院内研究担当課との協議を重ねて、研究を決定し、学内医学倫理審査委員会で2021年2月18日認可を受けた(ERB-C-1943)。しかし、COVID19拡大による感染予防の観点の問題が生じ、プログラム内容を修正の上、提供場所はオンラインでの実施に変更すべく、再度修正中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は、身体症状症および関連症群に対する、認知行動療法を集団での実施により、その効果を実証するものである。2020年度に院内研究担当課との協議を重ねて、研究を決定し、学内医学倫理審査委員会で2021年2月18日認可を受けた(ERB-C-1943)。 しかし、同年のCOVID19拡大による感染予防の観点から、集団で行うことの問題が生じ、プログラム内容を修正の上、提供場所はオンラインで実施することに変更し、再度申請中である。 そのため、予定より遅れて、当該助成金が生じた。今後、元来の人件費など予定額に加えて、オンライン機器使用などによる費用も生じる予定で使用計画を立てている。
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