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2021 年度 実績報告書

統合失調症寛解期の持効性注射剤の減量とその後の再発を予測するバイオマーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K17118
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

高須 正太郎  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教(専修医)(臨床研究) (90837014)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード統合失調症 / 再発 / 持効性注射剤 / 第2世代抗精神病薬 / 減量 / 認知機能 / 主観的体験 / 社会機能
研究実績の概要

最終年度である今年度は、目標登録症例数100名の組入れに向け、被験者のリクルートに注力した。当初の計画では、初年度に50名、2年目に50名、合計100名の組み入れを予定していたが、初年度は倫理審査や研究体制の構築に時間を要し、2年目以降は新型コロナウイルス感染拡大やそれに伴う非常事態宣言などの影響により、多くの病院において研究実施が自粛されたため、最終年度終了時点で合計38名の組入れにとどまった。
本臨床試験に参加した38名のうち、52週間の追跡・評価が完了した症例は19名であり、5名は追跡期間中に脱落した。残る14名は現在も追跡・評価を継続している。脱落した5名の内訳は、試験参加への同意撤回が3名、入院が1名、死亡が1名であった。死亡した症例は、持病の身体疾患に起因するものであり、本研究との因果関係は否定されている。
評価を完遂した19名および脱落した5名の計24名の盲検化を解除し、統計解析を行なった。割り付けは用量維持群が13名、用量減量群が11名であり、脱落した症例はこのうち、用量維持群が3名、用量減量群は2名であった。2群間で脱落率の有意差は見られなかった(t-検定)。各群ともに追跡期間中に再発した症例数は0名であった。
精神症状(PANSS、BEPSD、CGI-S)、認知機能(BACS)、社会機能(PSP、SLOF)、主観的体験(SWNS、PDQ、VAS-DAS)、副作用(DIEPSS、UKU、血中プロラクチン濃度、体重)の経時的データを、反復測定混合効果モデル(MMRM)を用いて解析を行なったところ、全ての項目において、用量維持群と用量減量群との間に有意差は見られなかった。なお、認知機能(BACS)については2群間で有意差はなかったものの、用量減量群において改善傾向がみられた。

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公開日: 2022-12-28  

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