研究課題/領域番号 |
19K17120
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
廣瀬 真里奈 藤田医科大学, 医学部, 客員講師 (30794200)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 概日リズム睡眠覚醒障害 / メラトニン / 在宅脳波 |
研究実績の概要 |
本研究では在宅で睡眠ポリグラフ検査(PSG)を用いて自宅環境での睡眠・覚醒相後退障害(DSWPD)の睡眠構築及び脳波スペクトルの解析を行い、未解明な部分が多いDSWPDの病態の解明を進めることを目的としている。今までの研究ではDSWPDの睡眠ホメオスタシスの何らかの変調の可能性が示唆されているが、実験環境下によるものであり、通常の生活環境における報告は未だない。本研究によって、睡眠ホメオスタシスを含めた睡眠の構造の変調が明らかとなれば、単に位相の後退だけでは説明のつかないDSWPDの睡眠時間の伸縮や朝の著しい起床困難などの症状の理解につながり、難治性であるDSWPDの診断・治療に役立てることができ、患者のQOLを向上させることができる。 本研究は、DSPWDが疑われる患者またはDSWPDの診断が確定している患者で、本研究の参加の同意が得られた患者に対し、睡眠や気分に関する質問紙を行い、睡眠日誌およびアクティグラフによる睡眠記録を最低1週間行う。1日のみ在宅PSGと唾液メラトニン濃度の測定を行い、概日リズム位相の指標として内因性メラトニン分泌立ち上がり時刻(dim light melatonin onset; DLMO)を同定する。また患者と性別・年齢を一致させた健常者にも同様の内容を行う。2019年度は、倫理審査委員会の申請後、臨床データ収集を開始し、現在データの収集中である。2020年度は、臨床データ収集と解析、発表準備を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により、今後初診の外来患者が減る可能性がある。また、患者群と性と年齢を一致させた健常者の募集を行っているが、現在新型コロナウイルスによる外出自粛や休校の影響があり、健常者のデータ収集が遅れている。研究参加者の対応が丁寧に迅速にできるように、人員の配置などの対策を講じる。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスの影響で、患者群・健常者群ともに、参加者が減る可能性があるが、同意を得られた際に、研究参加者の対応が丁寧に迅速にできるように、人員の配置などの対策を講じながらすすめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
現在データ収集を行っており、一定のデータが集まり次第解析を行う。残りの額は、解析のための物品費として使用する予定である。
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