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2022 年度 研究成果報告書

統合失調症新規病態仮説「脂質生合成代謝異常-脳梁形成・機能不全仮説」の検証と応用

研究課題

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研究課題/領域番号 19K17122
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

島本 知英  国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 訪問研究員 (90755117)

研究期間 (年度) 2019-02-01 – 2023-03-31
キーワード統合失調症 / 死後脳 / 脳梁 / マウス行動解析 / 脂質代謝
研究成果の概要

本研究では、統合失調症新規病態仮説「脂質生合成代謝異常-脳梁形成・機能不全仮説」の検証を目指した。ヒト死後脳解析より、統合失調症患者の脳梁では複数の脂質代謝関連遺伝子や転写因子、ミクログリアマーカーの発現が変動していることがわかった。さらに、変動がみられたいくつかの脂質代謝関連遺伝子や転写因子の上流に、転写因子NFATC2が位置することを予測した。また、新規に作成したNfatc2 KOマウスは一部の統合失調症様行動異常を示した。これらのことから、NFATC2を起点とした遺伝子ネットワークとミクログリアの異常が関連した脂質組成変化が、統合失調症病態の形成に関与する可能性が高まった。

自由記述の分野

生物学的精神医学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、脳梁における脂質代謝に着目し、統合失調症患者でみられる脳梁のサイズやミエリン構造・機能の変化が起こる分子メカニズムを理解することを目指した。本研究により、NFATC2を起点とした遺伝子ネットワークとミクログリアの異常が関連した脂質組成変化が、統合失調症病態の形成に関与する可能性を見出した。この発見は、一部の統合失調症患者で観察される白質病変の原因となるメカニズムの理解に役立つもので、将来的に転写因子をターゲットとした新たな治療法開発の切り口になると期待できる。

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公開日: 2024-01-30  

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