2022年度においては科研費にて購入した口腔内水分計にてヨード治療前後の口腔内水分量の測定を患者に対して行い、22例ほどのデータが収集できた。現在そのデータを解析中であり、2022年にもヨード内用療法を予定する患者のデータを引き続き集積していく予定である。また2015年から現在までの患者に対しての副作用について解析を行っている。全140例ほどの患者のデータを解析している。この解析において以下の結果が判明した。 投与量が多くなるに従い味覚変化や口腔内乾燥の副作用の出現頻度が高くなる傾向が判明した。またヨード治療は反復して行う患者も多くいるため総投与量でも検討したところ、口腔内乾燥に関しては総投与量と副作用の出現頻度に有意な相関はみられなかったが、味覚低下に関しては相関関係をみることができた。 ヨード治療を実施している患者には全例で治療後に甲状腺シンチグラフィを実施している。このシンチグラフィで耳下腺への集積の有無と副作用の出現頻度についても今回検討した。耳下腺への集積を認めた症例で有意に味覚低下の頻度が増加していることがわかった。しかし口腔内乾燥については有意な相関関係は認められなかった。 2022年4月には学会にて口腔内乾燥、味覚低下の頻度についての発表を行った.
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