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2020 年度 実施状況報告書

胎児CT検査にともなう胎児被ばく線量評価方法の確立とソフトウェア開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K17152
研究機関藤田医科大学

研究代表者

小林 正尚  藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (80720979)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードCT / 胎児 / CTDI / SSDE / 被ばく
研究実績の概要

X線CT検査による胎児線量の評価方法には、卵巣や子宮の平均吸収線量を近似値として利用するなどの簡易評価法がさまざま報告されてきた。しかし、妊娠期間、解剖学的構造、X線CT装置の性能や被ばく低減技術などの違いにより、得られる吸収線量が異なるためどの方法を選択すれば最も誤差要因を少なく評価できるかを判断することが極めて困難な状況にある。本研究の目的は、操作卓に表示されるCT dose index (CTDIvol)から胎児吸収被線量Size-Spesific Dose Estimate(SSDE)を推定するための画一的な補正係数F-factorを提案することである。そのために、円柱形のデジタルファントムを対象にモンテカルロ・シミュレーションを実施して吸収線量分布を得た。妊婦と胎児に相当する領域のCTDIをそれぞれ評価して、その比をF-factorと定義した。操作卓に表示されるCTDIvolと妊婦と胎児の大きさをもとに決定されるF-factorから胎児吸収線量のSSDEを簡易的に推定し、胎児CT検査の臨床画像に対してモンテカルロ・シミュレーションして得た胎児吸収線量と比較した。その結果、ヘリカルスキャンで実施される胎児CT検査においては、31.5±21.1%の誤差で胎児線量を推定することが可能であると示唆された。また、一連の煩雑な計算をソフトウェア化することで汎用性を高めることができたため、この概念とソフトウェアは胎児線量管理に有用である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究は終了している.現在,学術雑誌への投稿中である.

今後の研究の推進方策

課題内容は学術雑誌へ掲載されることで課題研究が終了する.
今後の推進方策については,胎児線量推定に関してより精度の高いものを提供していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

論文投稿の遅延に伴いオープンアクセス代が次年度使用額として残高となっている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of exposure dose in fetal computed tomography using organ-effective modulation2020

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi Masanao、Haba Tomonobu、Suzuki Sayaka、Nishihara Yusei、Asada Yasuki、Minami Kazuyuki
    • 雑誌名

      Physical and Engineering Sciences in Medicine

      巻: 43 ページ: 1195~1206

    • DOI

      10.1007/s13246-020-00921-z

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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