固形腫瘍の低酸素領域に高く発現することが知られている炭酸脱水酵素IX(CA-IX)を標的としたがんセラノスティクス薬剤の開発を計画した。クマリン骨格の安定性に問題があることが示唆されたため、新規CA-IXリガンドとして以前に我々が見出したイミダゾチアジアゾールスルホンアミド(IS)をクマリンの代わりに用いることとした。ISを基盤とした放射標識CA-IXイメージングプローブを開発するため、111In、68Ga、および99mTcにより標識したIS誘導体をそれぞれ設計・合成した。CA-IX高発現腫瘍移植マウスを用いた検討により、いずれの化合物もセラノスティクス薬剤として有用である可能性が示された。
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