本研究の目的は、様々な神経変性疾患における神経炎症に関わる因子として、TLR4を低侵襲的に可視化するPETイメージングリガンドを開発することである。本研究では、TLR4を標的としたDNAアプタマーの脳移行性、ヌクレアーゼ耐性を蛍光標識体を用いて評価したところ、優れた脳移行性及びヌクレアーゼ耐性を有していることが示された。並行して、PET撮像を実施するラットの脳切片を免疫染色することで、TLR4がミクログリアやアストロサイトだけでなく、神経細胞にも発現していることが示唆された。また、18F及び11C標識体の前駆体合成が完了したため、今後標識化を実施する予定である。
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