研究課題/領域番号 |
19K17201
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
三田村 克哉 香川大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20715081)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 脳循環代謝 / 重症度評価 / SPECT検査 |
研究実績の概要 |
脳梗塞の発症を予防するための治療が広く行われているが、治療適応の判断には脳循環代謝予備能の重症度評価が必要である。評価方法としては、酸素標識ガスによるPET検査および脳血流SPECT検査があるが、PET検査では実施可能な施設が限られること、SPECT検査ではアセタゾラミド負荷による副作用の発生が問題となっている。 本研究の目的はアセタゾラミド負荷を用いない脳血流SPECT検査から、新たな機能画像である血液到達時間画像を開発する事である。また、現在のゴールドスタンダードであるPET検査における酸素摂取率画像と比較して、同等の重症度評価が可能である事を確認する。 脳虚血が疑われ酸素標識ガスによるPET検査と脳血流SPECT検査を実施した20名を対象とした。SPECT検査は放射性医薬品静注直後より20分間の連続撮影を行った。得られたSPECT検査データより自施設で開発したプログラムを用いて、血液到達時間画像を作成した。同画像と現在の重症度評価におけるゴールドスタンダードであるPET検査の酸素摂取率画像とを視覚的に比較した。その結果、20名のうち18名で、酸素摂取率画像と血液到達時間画像は類似していた。また、PETにおける酸素摂取率増加領域とも関連していた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
脳循環代謝障害患者に対し、酸素標識ガスによるPET検査と脳血流SPECT検査が実施できている。また、新たな評価方法である血液到達時間画像の作成も可能となった。両者の比較検討も可能である。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度は脳循環代謝障害患者に対し、酸素標識ガスによるPET検査と脳血流SPECT検査が実施できた。今後も症例を追加し検討していく。また、視覚的評価で脳PET検査と脳血流SPECT検査の比較に加え、酸素摂取率と血液到達時間の定量的相関を検討していく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定していた学会出張が取りやめになったため (使用計画) 学会出張費に充てる
|