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2019 年度 実施状況報告書

深層radiomicsを適用した放射線治療の予後予測モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K17208
研究機関順天堂大学

研究代表者

井上 達也  順天堂大学, 医学部, 助手 (00733362)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード深層学習 / 機械学習 / Radiomics / 深層特徴量 / 放射線治療 / 予後予測
研究実績の概要

本研究は深層学習により放射線治療計画データから当該患者特有のデータ(Radiomics特徴量)を作成し、機械学習モデルの入力変数に用いることで精度の高い患者予後予測モデルを開発することを目的としたものである。
本年度は、Radiomics特徴量を作成する教師あり深層学習ネットワーク構築のための予備実験を行った。この実験では、肺癌患者の治療前CT画像から腫瘍重心を中心として抽出した領域を入力データ、その患者の治療後2年時点における生存の有無を出力データとして、3次元畳み込みニューラルネットワークによる学習を行った。入力データに対するデータ拡張や領域サイズの変更、ネットワークアーキテクチャの再設計を行った結果として、学習させたネットワークは新規の患者CT画像データを入力した際、高い精度で2年生存の有無を予測出来ることをROC曲線解析により明らかにした。その後、頭頚部癌患者の治療前CT画像を入力データ、治療後の転移の有無を出力データとした深層学習を同様の方法で行い、頭頚部癌の転移に関しても高い精度で予測が行えることを明らかにした。
次にこのネットワークが予後を予測する上で学習した特徴量をネットワークアーキテクチャ上に配置された任意の全結合層から多次元データとして抽出するためのプログラムを作成した。また、深層ネットワークモデルによる予測を凌駕する予後予測モデル開発のため、抽出した特徴量から更に予後と高い相関を持つ重要な特徴量を選択することを目的とし、ランダムフォレストとLASSO正則化を用いた特徴量選択を行えるプログラムを作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

深層ネットワークの開発環境構築や特徴量抽出プログラム、抽出した特徴量を用いて予後予測を行う機械学習モデルのプログラム開発は完了し、当初の計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

最終年度である2020年度は、より予後(生存期間、局所再発、転移)と相関のある特徴量を作成することを目的とし、CT画像だけでなく、PET画像や治療計画で作成した線量分布のデータを使用した多入力ネットワークアーキテクチャの構築を行っていく。そして、深層ネットワークモデルと深層Radiomics特徴量を使用した機械学習モデルの予測精度の比較評価を行っていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Exploratory study of important radiomics features for two-year survival classification model of non-small cell lung cancer patients2019

    • 著者名/発表者名
      井上達也
    • 学会等名
      第117回日本医学物理学会
  • [学会発表] ノイズ画像を用いた深層学習によるMVCT画像の画質改善2019

    • 著者名/発表者名
      井上達也
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第32回学術大会

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公開日: 2021-01-27  

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