研究課題/領域番号 |
19K17232
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西尾 瑞穂 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (50581998)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 深層学習 / 人工知能 / 医用画像処理 / 新型コロナ肺炎 / 胸部単純X線写真 |
研究実績の概要 |
今年度はオープンデータベースと兵庫県の複数病院の胸部単純レントゲン写真を用いて、新型コロナウィルス肺炎の診断をAIで自動診断出来るかどうかを検討した。オープンデータベースから約25000枚、兵庫県の病院から455枚を収集し、深層学習によるAIを作成・評価した。画像の収集時には、新型コロナウィルス肺炎・それ以外の肺炎・正常のいずれかと診断されたものだけを収集対象とした。AIの作成にはEfficientNetの転移学習を用いた。評価の際には、兵庫県の病院から収集された455枚のうちの150枚を用いた。この150枚の胸部単純レントゲン写真を、6名の放射線科医と作成されたAIが評価した。評価の結果には3クラス分類の正診率などを用いた。AIの正診率は0.8667で、6名の放射線科医の正診率は0.5667~0.7733となり、AIの自動診断の正診率は良好であった。この結果により、新型コロナウィルス肺炎の診断を胸部単純レントゲン写真とAIで自動診断が出来ることが示された。また、この結果は査読付き英文誌に掲載された。
上記の結果から、兵庫県下の病院において、新型コロナウィルス肺炎の診断をAIで自動診断が出来ることは示されたが、違う施設での評価も必要である。このために、今後は兵庫県外の病院を含めた他病院の胸部単純レントゲン写真を追加して、今回作成されたAIの精度を評価する。また、今回のAIの結果が医師の読影の補助になるかどうかも併せて評価する。追加評価のために研究期間の延長を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度はオープンデータベースと兵庫県の複数病院の胸部単純レントゲン写真を用いて、新型コロナウィルス肺炎の診断をAIで自動診断出来るかどうかを検討した。オープンデータベースから約25000枚、兵庫県の病院から455枚を収集し、深層学習によるAIを作成・評価した。画像の収集時には、新型コロナウィルス肺炎・それ以外の肺炎・正常のいずれかと診断されたものだけを収集対象とした。AIの作成にはEfficientNetの転移学習を用いた。評価の際には、兵庫県の病院から収集された455枚のうちの150枚を用いた。この150枚の胸部単純レントゲン写真を、6名の放射線科医と作成されたAIが評価した。評価の結果には3クラス分類の正診率などを用いた。AIの正診率は0.8667で、6名の放射線科医の正診率は0.5667~0.7733となり、AIの自動診断の正診率は良好であった。
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今後の研究の推進方策 |
兵庫県下の病院において、新型コロナウィルス肺炎の診断をAIで自動診断が出来ることは示されたが、違う施設での評価も必要である。このために、今後は兵庫県外の病院を含めた他病院の胸部単純レントゲン写真を追加して、今回作成されたAIの精度を評価する。また、今回のAIの結果が医師の読影の補助になるかどうかも併せて評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス肺炎のために、学会発表などがなくなったため次年度使用額が生じた。また、新型コロナウィルス肺炎の自動診断の研究のために研究期間の継続を行った。
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