我々はブタの胃の血管を溶解型ゼラチンスポンジとマイクロスフィアを用いてそれぞれ塞栓し、その治療効果を比較しました。胃を肉眼的に観察すると、溶解型ゼラチンスポンジは4個の胃のうち1個で小さな浅い胃潰瘍がみられました。一方、マイクロスフィアでは2個でより大きな深い胃潰瘍がみられ、そのうち1つでは胃に穴があいていました。胃を顕微鏡的で観察すると、食欲増進ホルモン分泌細胞は、溶解型ゼラチンスポンジとマイクロスフィアで同じくらい減少していました。これらのことから、溶解型ゼラチンスポンジは、マイクロスフィアより安全で、かつ同様の治療効果が期待できる可能性があると考えられました。
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