研究課題/領域番号 |
19K17248
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 守 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 診療放射線技師 (10758006)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | プロジェクションマッピング / 頸部リンパ節 / 造影CT / 超音波検査 |
研究実績の概要 |
口腔領域の悪性腫瘍でリンパ節転移の有無は予後に繋がる重要な診断となる。転移リンパ節検索の現在のスタンダードは造影CT検査および超音波検査の画像を 用いるものであるが、造影CT検査と超音波検査のリンパ節を1対1で対応させることは困難である。そこで、本研究ではプロジェクションマッピング機能を用いて 造影CT検査と超音波検査のリンパ節を1対1で対応させることができるシステムを構築することを目的とする。 寒天内に小豆を含有した立方体ファントムを作成し、その立方体ファントムに対してCT撮影を行った。CT撮影はスライス厚0.625mmを用いて、得られた画像の画像再構成を行った。最初に冠状断画像の作成を行い、その得られた冠状断のDICOMデータから任意のスライスをjpegデータへ変換し、立方体ファントムに投影を行った。その際、得られたCTデータと立方体ファントムの視覚的評価は高い一致率を示した。次に、三次元画像用のWork Stationに転送を行い3D画像を作成し、Work Station上で、ファントムの各面の表層から小豆までの垂直的な深さを計測し、実測値との比較を行った。その結果、立方体ファントムと得られたCTデータでの小豆の三次元位置情報は高い一致率を示した。その後、3D画像のDICOMデータをjpegデータへ変換し、立方体ファントムに投影を行った。これにおいても、得られたCTデータと立方体ファントムの視覚的評価は高い一致率を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19における対応や、新病院設立における新機器への対応などにより、進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
人体の頸部の曲面を模した寒天ファントムを作成する。このファントム内にもリンパ節を模した小豆を内包する。このファントムを用い平面のリンパ節プロジェクションマッピングのプログラムを参考に曲面における小豆の位置情報の取得および、投影プログラムを作成する。その後、曲面に投影された小豆の位置に対して、その正確性を検証する。投影されたリンパ節にサイズおよび深さ情報の付加を行うためのプログラムを追加する。完成したシステムを本学倫理委員会の許可を得て、インフォームドコンセントが得られた患者に対して臨床実験を行い、システムの有効性を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19における対応や、新病院設立における新機器への対応などにより、進捗がやや遅れているため、物品購入が遅れ次年度使用額が生じた。
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