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2020 年度 実施状況報告書

MRIを用いた新しい肝線維化評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K17264
研究機関金沢大学

研究代表者

小野田 農  金沢大学, 附属病院, 診療放射線技師 (00803628)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードMRエラストグラフィー / T1rho dispersion
研究実績の概要

肝線維化の評価を非侵襲的に行うことができるMRエラストグラフィーは、肝臓の硬度を明瞭に反映し、その有用性から、より詳細な肝線維化の情報を取得できると期待されている。
しかしながら、肝の硬度はさまざまな因子の影響を受けており、肝線維化の情報のみを描出するためには他の因子を特定する必要がある。本研究では肝の硬度に影響を与える因子を定量化し、線維化のみの情報を抽出すること、また、MRエラストグラフィーを用いない新たな肝線維化評価法を確立することが目的である。
MRI固有の値であるT1rho値はプリテオグリカンなどの高分子を反映することから、肝の線維化で生じる細胞外マトリクスを定量することができるため、肝線維化のあらたな指標として期待されている。しかしながら、T1rho値は化学交換の影響を受けるため、本研究ではT1rho dispersionを用いて、肝の線維化の基礎的研究を行った。患者と健常者の間でT1rho dispersionの有意な差はみられなかった。一方で、健常者において、IVIM解析の拡散係数DはT1rho値と正の強い相関を示したことから、健常者ではT1rho値は動きの遅いプロトン、すなわち高分子の組成を反映していることが示唆された。本研究は2020年国際磁気共鳴医学会で演題発表を行った。
また、MRエラストグラフィーに影響を与える因子を特定するために、食事前後によるMRエラストグラフィーによる弾性率の変化について研究を遂行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ感染対応のため一部研究が制限されていた時期があり、MRエラストグラフィーに与える因子の特定についての研究が遅れている。

今後の研究の推進方策

MRエラストグラフィの肝硬度に影響を与える因子の特定を行う。
食事付加をすることで肝血流を増加させ、それによる肝弾性率の変化および他のMRパラメータとの比較を行うことで、肝血流と肝弾性率の関係を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

MRエラストグラフィと比較するための硬度計測器の納入が遅れており、次年度に使用額が生じた。また、予定していた国際学会がコロナの影響でWeb開催になったため、旅費が削減されたことも理由の一つである。
次年度は硬度測定器の購入に予算を企てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Comparison of the degree of R1rho dispersion in liver between healthy volunteers and patients with liver disease2020

    • 著者名/発表者名
      MinoriOnoda, Yu Ueda, Satoshi Kobayashi, Tosiaki Miyati, Naoki Ohno, Yudai Shogan, Tadanori Takata, Yukihiro Matsuura, and Toshifumi Gabata
    • 学会等名
      2020 ISMRM & SMRT VIRTUAL CONFERENCE & EXHIBITION
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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