研究課題/領域番号 |
19K17277
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
寒川 悦次 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (80572643)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | TRVE / IVR / embolization / ACPKD |
研究成果の概要 |
経カテーテル的腎静脈塞栓の技術的成功率は100%であり、周術期ならびに術後経過中にもプラグの移動は認めなかった。経静脈塞栓群は塞栓直後より発生する腎実質のうっ血、腫大が遷延する。3か月の経過で塞栓腎における萎縮の程度は経静脈塞栓群は塞栓物質の併用でより良好な萎縮が得られたが、動脈塞栓群が最も良好な萎縮を呈した。非塞栓腎の代償性肥大は塞栓方法にかかわらず、150%程度であった。また経静脈塞栓群30%で早期死亡、30%で後腹膜出血を認めた。
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自由記述の分野 |
IVR Embolization TRVE TAE
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はACPKDにおけるTAEの合併症を低減する目的で、10例と少数例だが技術的成功は100%であり、AVPの移動は1例もなかったことは意義深いと考える。一方で重篤な合併症が30%発生し、対策が必要と考えられた。血圧上昇や膿瘍形成、炎症反応の遷延などは認めず、術後3日のノルアドレナリン値はコントロールのTAE群よりも高い傾向があった。社会的意義としては、TRVEは実現性と一定の効果はあるが、TAEには及ばない。現在臨床の現場でよく施行されているTAEは塞栓後の腎縮小効果が高く、重篤なものも含む合併症発生率が非常に低く、効果と安全性が証明された。
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