本研究においては,低身長患者をその症候性の有無により2群に分け遺伝学的解析を実施した.5以上の外表奇形を有する症候群の部分症状としての低身長参加者6名においては,SHOX異常を2参加者に,そのほかの染色体異常を4参加者に同定した.一方外表奇形の目立たない低身長参加者35名においては,SHOX異常は同定されず,そのほかのレアバリアントが3名で同定された.SHOX異常症の2参加者はいずれもMadelung変形を有するLeriWeill症候群であった.これらの成果は,症候性低身長患者におけるコピー数異常解析の重要性を示す一方で,特発性低身長患者でのさらなる解析の重要性を示す.
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