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2020 年度 実績報告書

NLRP3、NLRC4疾患関連変異によるカスパーゼ1非依存性細胞死の機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K17293
研究機関京都大学

研究代表者

井澤 和司  京都大学, 医学研究科, 助教 (90634931)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード自己炎症性疾患 / MEFV / NLRP3 / NLRC4
研究実績の概要

インフラマソームの活性化により発症する自己炎症性疾患として、NLRP3機能獲得型変異により発症するクリオピリン関連周期熱症候群と、NLRC4機能獲得型変異により発症するNLRC4異常症が存在する。クリオピリン関連周期熱症候群における病態の中心は過剰産生されるIL-1βであり、NLRC4異常症における病態の中心は過剰産生されるIL-18である。NLRP3、NLRC4の機能獲得型変異により同様にインフラマソームが活性化されるのが、過剰産生されるサイトカインがそれぞれIL-1β、IL-18と異なるの理由はかはわかっていない。また同様にインフラマソームの過剰活性化が原因とされるのが、家族性地中海熱を中心とする、pyrin-associated autoinflammatory diseases (PAADs)という疾患群である。しかしながらMEFV遺伝子にバリアントが見つかったとしても、それが病気と関係するか否かを検査する簡便な方法は存在していなかった。
本研究においては、NLRC4異常症の機能解析系はほぼ構築することができ、新規遺伝子変異においても病原性を確認することができた。CRISPR/Cas9によるゲノムワイドのノックアウトシステムを用いてインフラマソーム活性化機序の解明を目指したが、現時点でははっきりした結果は得られていない。今後はMEFVインフラマソームを含めた解析を行う予定である。
また、MEFVバリアントの機能解析に関しては、実際に病気と関連しているかどうかを簡便かつ迅速に評価し分類する検査のを開発に成功し、論文報告することができた。今後も同解析系を用いて、PAADs患者の早期診断やまだ解明されていないインフラマソームの機序解明を進めていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Rapid Flow Cytometry-Based Assay for the Functional Classification of MEFV Variants2021

    • 著者名/発表者名
      Honda Y, Maeda Y, Izawa K, Shiba T, Tanaka T, Nakaseko H, Nishimura K, Mukoyama H, Isa-Nishitani M, Miyamoto T, Nihira H, Shibata H, Hiejima E, Ohara O, Takita J, Yasumi T, Nishikomori R.
    • 雑誌名

      J Clin Immunol.

      巻: Mar 17 ページ: Online

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detailed analysis of Japanese patients with adenosine deaminase 2 deficiency reveals characteristic elevation of type II interferon signature and STAT1 hyperactivation.2021

    • 著者名/発表者名
      Nihira H, Izawa K, Ito M, Umebayashi H, Okano T, Kajikawa S, Nanishi E, Keino D, Murakami K, Isa-Nishitani M, Shiba T, Honda Y, Hijikata A, Yasu T, Kubota T, Hasegawa Y, Kawashima Y, Nakano N, Takada H, Ohga S, Heike T, Takita J, Ohara O, Takei S, Takahashi M, Kanegane H, Morio T,etc
    • 雑誌名

      J Allergy Clin Immunol

      巻: Jan 30 ページ: Online

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規機能解析系によるMEFVバリアントの病原性評価・分類の試み2021

    • 著者名/発表者名
      前田由可子、本田吉孝、井澤和司、芝剛、田中孝之、中瀬古春奈、西村啓佑、向山宙希、東口素子、加藤健太郎、宮本尚幸、伊佐(西谷)真彦、仁平寛士1)、柴田洋史、日衛嶋栄太郎、小原收、滝田順子、八角高裕、西小森隆太
    • 学会等名
      第4回日本免疫不全・自己炎症学会学術集会
  • [学会発表] 新規機能解析系によるMEFVバリアントの病原性評価・分類の試み2020

    • 著者名/発表者名
      前田 由可子, 本田 吉孝, 井澤 和司, 芝 剛, 田中 孝之, 東口 素子, 加藤 健太郎, 宮本 尚幸, 伊佐 真彦[西谷], 仁平 寛士, 柴田 洋史, 日衛嶋 栄太郎, 滝田 順子, 西小森 隆太
    • 学会等名
      第48回日本臨床免疫学会総会
  • [備考] 家族性地中海熱の責任遺伝子MEFVの働きを迅速に解析する検査方法を開発

    • URL

      https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2021-04-20-1

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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