STAT1の機能獲得型変異は、慢性皮膚粘膜カンジダ感染を主要症状とするが、一部では複合型免疫不全症などを合併する重症例が存在する。本研究で、重症型であるT385M変異の新規症例を同定した。このT385M変異の2症例は臨床的に重症度に相違を認めた。重症化する因子の解明のため、IFN-γ刺激による特異的な遺伝子発現の解析を行なった。患者末梢血から分離したT細胞をIFN-γで刺激し、網羅的な遺伝子発現プロファイルを解析したところ、ISG(Interferon-stimulated genes)の過剰に発現が示された。また、STAT1-GOF変異が特定の脱リン酸化酵素に対し抵抗性を示すことを示した。
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