研究課題
若手研究
Shiga toxinとlipopolysaccharideを投与した溶血性尿毒症症候群様モデルマウスにおいて投与後72時間の急性期では、糸球体のメサンギウム融解像と尿細管の拡張や空胞変性を認めた。さらにmicroarrayによる分子学的な検討では遠位ネフロンに発現する遺伝子が強く低下し、このモデルマウスにおける主要な障害部位と考えられた。一方、投与6ヶ月後の慢性期モデルマウスでは一部にメサンギウム基質と細胞の増加、アミロイド様沈着が見られた。
小児科
溶血性尿毒症症候群(HUS)の尿細管障害のメカニズムや慢性腎不全進展への影響については未だ不明な点が多い。本モデルマウスでの経過をさらに詳細に検討することでHUS発症後の尿細管を含めた腎障害の回復過程や慢性腎不全進展のメカニズムが明らかになる可能性がある。