研究課題/領域番号 |
19K17323
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
酒井 清祥 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (20735112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 小児がん / VOD / 化学療法 / 好中球エラスターゼ阻害剤 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は小児の抗癌剤治療の致死的合併症である、肝中心静脈閉塞症を肝のNETsに着目してVODの新たな病態を解明すると共に、その病態から新規治療法を開発することである。VODのNETs、血小板、腸管粘膜障害に着目した考え方は未だ提唱なく独創的であり、新たなVOD機序の概念になり得ると考えている。 当該年度の研究目標は、動物実験を行う環境を整え、マウスを用いて抗がん剤によるVODモデルの作成ならびに、NETs、EPAがVODの本態である事の証明を主たる研究とする事である。実際には、マウスに類洞内皮障害を起こしやすいされるアルキル化剤、臨床的にVODを起こしやすいとされている抗がん性抗生物質を投与しVODモデルを作成し、至適時期に犠牲死させ、組織採取を行ってVODを証明する物である。具体的に使用する薬剤としてはアルキル化剤のエンドキサン、抗がん性抗生物質のアクチノマイシンDが候補となっており、薬剤の投与量の設定、ならびに犠牲死の至適時期を検討している段階である。現段階ではマウスモデルの確立には至っていないのが現状である。薬剤の選択と至適投与量の設定が難しくさせている原因である。薬剤投与量、薬剤種の設定、犠牲死の指摘時期が設定された段階で、次のステップにすすむ予定となっている。次のステップである組織の検討に関しては免疫染色ならびに、蛋白定量を行う準備を行っている最中である。手技の確立、必要物品の確保、実験環境の確保をマウスVODモデル作成と並行して行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた薬剤の手配とエフォートがかなわず、進捗が遅れているのが現状である。
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今後の研究の推進方策 |
本年は昨年度の遅れを取り戻すべく、エフォートを増やす予定である。 モデル作成が完成すれば比較的スムースに進捗するものと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年は予定のエフォートが取れず、次年度にエフォートを上積みする予定である。翌年分に使用する事とした。
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