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2022 年度 実施状況報告書

小児がん治療の致死的合併症である肝中心静脈閉塞症候群の病態解明と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K17323
研究機関金沢大学

研究代表者

酒井 清祥  金沢大学, 附属病院, 特任助教 (20735112)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードVOD / NETs / GVHD
研究実績の概要

本研究の目的は難治疾患であるVODの病態解明と新規治療法の模索である。
研究計画として、マウスに肝臓類洞内皮障害を起こしやすいとされるアルキル化剤(エンドキサン)、臨床的にVODを起こしやすいとされている抗がん性抗生物質を投与しVODモデルを作成する。
経時的に犠牲死させたモデルより肝、小腸、を採取し障害の程度を組織学的に検討する。
類洞閉塞を組織学的に証明する。閉塞の原因として血管の狭小化や血栓の評価を行う。小腸粘膜の障害を組織学的に評価する。血管内皮障害の証明として、von Willebrand factor:vWF、レレクチン、ケモカイン、vascular endothelial growth factor:VEGF、を血液検体ならびに肝組織免疫染色で証明する。
研究の結果、アルキル化剤の至適投与量の設定が困難であり、アルキル化剤によるVODモデル作成が至難であった。よってアルキル化剤だけではなく、肝類洞内皮障害について同様の病態と考えられる異種骨髄移植によるGVHD(graft versus host disease)による肝障害モデルに着目し、検討を行なっている。
GVHDモデルの作成は完成し、肝類洞の炎症細胞浸潤を確認し、肝障害の証明を得た。現在はアルキル化剤によるVODモデルの作成と並行して、GVHDモデルによる好中球エラスターゼ阻害剤、抗血小板剤の肝障害抑制効果の検討を行なっている最中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究実施計画によるアルキル化剤によるVODモデル作成が難しく、有効な病態モデルの作成が行えなかったため。

今後の研究の推進方策

アルキル化剤の投与方法、設定濃度の再検討を行う。また、実臨床におけるVODの病態に近づけるため、ラットの腸管粘膜障害をモデル作成に加える予定である。
また、並行して作成したGVHDモデルを用いて、好中球エラスターゼ阻害剤ならびに抗血小板阻害剤の有用性を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定通りのエフォートを得られなかった事と、研究計画通りにモデルの作成ができなかったことから延長を申請した。的にはマウスの購入、飼育費用。研究試薬の購入費用、学会参加費などに使用予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] Pancreatoblastoma of the pancreatic head with portal tumor embolism in a 2-year-old boy2022

    • 著者名/発表者名
      Sakai Seisho、Tajima Hidehiro、Nomura Kozo、Hayashi Kentaro、Mizushima Honami、Abe Takatoshi、Noguchi Kazuhiro、Fujiki Toshihiro、Kuroda Rie、Ikawa Yasuhiro、Araki Raita
    • 雑誌名

      Journal of Pediatric Surgery Case Reports

      巻: 81 ページ: 102261~102261

    • DOI

      10.1016/j.epsc.2022.102261

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Mesenteric abscess caused by coinfection with Bacillus Calmette-Gu?rin and Phialemonium sp. in chronic granulomatous disease2022

    • 著者名/発表者名
      Miyazawa Hanae、Matsuda Yusuke、Sakai Seisho、Kamei Katsuhiko、Wada Taizo
    • 雑誌名

      IDCases

      巻: 27 ページ: e01375~e01375

    • DOI

      10.1016/j.idcr.2022.e01375

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Verification of Resectability Status for Pancreatic Cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Makino Isamu、Tajima Hidehiro、Kitagawa Hirohisa、Gabata Ryosuke、Okazaki Mitsuyoshi、Shinbashi Hiroyuki、Ohbatake Yoshinao、Nakanuma Shinichi、Saito Hiroto、Yamaguchi Takahisa、Terai Shiro、Okamoto Koichi、Sakai Seisho、Kinoshita Jun、Nakamura Keishi、Ninomiya Itasu、Fushida Sachio、Ohta Tetsuo
    • 雑誌名

      Pancreas

      巻: 51 ページ: 35~40

    • DOI

      10.1097/MPA.0000000000001964

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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