新生児脳症(NE)で血清バイオマーカーを測定し、予後との関連性を検討した。令和2年度は、新生児脳症(mild NE群、moderate NE群、あるいはsevere NE群)においいて、出生後6時間以内、日齢3、日齢7の時相の残血清を用いて血清SBDP120、血清SBDP145、血清ST2を測定した。血清SBDP120、血清SBDP145ともに、いずれの時相においても群間に差はなく、NEにおける重症度予測、予後予測に有用性はないと考えられた。一方、日齢1あるいは2の血清ST2値は、脳性麻痺 を発症していないNE児に比し高く、NEの重症度を判定するマーカーとしての有用性が示唆された。
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