炎症性腸疾患(IBD)はその発症に自然免疫系の関与が深いことから、3型自然リンパ球 (ILC3)における酸化ストレス応答系Keap1-Nrf2経路の関与を解析した。DSS腸炎モデルにおいて、粘膜固有層由来のNKp46を発現するILC3はNrf2遺伝子欠損マウスで優位に増加し、IL-22産生能も高かった。Nrf2活性化剤を投与すると、Nrf2欠損マウスで観察された一連の減少が逆転し、腸炎改善に寄与することが示唆された。本研究は、ILC3が腸炎制御に重要な役割を担い、それらが酸化ストレス応答系Keap1-Nrf2経路により制御される可能性を示唆した。
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